寒冷地の住宅の特長とは?建てるときのポイントや施工会社の選び方も解説
冬の寒さが厳しい寒冷地には、寒冷地に適した住宅があります。この記事では、これから寒冷地に住宅を建てたいと考えている人に向けて、冬も快適に過ごせて、耐久性も高く長持ちする住宅にするためのポイントや施工会社の選び方について、分かりやすく解説します。ぜひ役立ててください。
目次
日本における寒冷地とは
「寒冷地」の定義にはさまざまなものありますが、積雪期間が年間90日以上、年平均気温が10度以下となる北海道や東北地方、信越地方などのことを指すことが多いです。広くは、冬の寒さが厳しい地域のことも指し、北近畿地方と山陰地方を含めることもあります。
-
資料請求(無料)
カタログ請求はこちら -
お近くの展示場/来場予約
都道府県を選択
寒冷地における住宅の3つの特長
冬でも快適な寒冷地の住宅に共通する特長について、分かりやすく解説します。
高断熱であること
壁や床、天井に断熱材を入れ、窓ガラスやサッシの素材にも断熱性の高い素材を使用するなど、高断熱(断熱性が高い)になっています。高断熱の家は、室温と室内の表面温度(床や壁、天井の温度)の差が少なく、体感温度が高くなるのも特長です。そのため同じ室温でも暖かく感じられ、快適に過ごせます。
高気密であること
空気などの流れを遮断する気密性が高く、外気の影響を受けにくく室内の空気の流れや温度をコントロールしやすい設計になっています。外からの冷気が入りにくいため、建物の断熱効果や暖房器具の効果を最大限に生かすこともできます。また、高気密の家は結露が発生しにくく、建物の劣化が進みにくいのも特長です。
計画的な換気ができること
高断熱、高気密の住宅は、そのままでは生活のにおいや化学物質が室内にこもりやすいため、寒冷地の住宅は、“計画的な換気”ができる機能も備えています。計画的な換気とは、室温や湿度を(快適に)維持しながら空気を適切に入れ替えることです。また換気については、感染症の流行で重要性が高まっており、気密性に合わせた換気システムの導入がますます重要になっています。
-
資料請求(無料)
カタログ請求はこちら -
お近くの展示場/来場予約
都道府県を選択
寒冷地に住宅を建てるときのポイント
寒冷地に冬でも快適な住宅を建てるときに意識すべきポイントについて、解説します。
窓からの冷気にも注意
室内外の熱の移動が最も大きいのが、窓です。寒冷地に快適な住宅を建てるには、窓からの冷気対策がポイントになります。具体的には、ガラスは空気の層を挟んだペアガラスやトリプルガラスなどの複層ガラスを使用し、サッシ枠は熱伝導率の低い樹脂素材や木製素材などを用いたものを選ぶとよいでしょう。
床暖房という選択肢もある
冷気は床付近にたまることに加え、床の表面温度は体感温度に大きく影響します。そこで床暖房などで床を暖かい状態に保てると、快適に過ごせます。家の中の体感温度の差が大きいと、ヒートショックのリスクが高まります。リビングの床だけでなく、キッチンやトイレなどの水回りや廊下を含めた家全体に床暖房を施すのが理想です。
屋根の形は積雪を考慮する
降雪の多い地域では、積雪への考慮も必要です。屋根に雪が積もった状態は建物に負担をかけ、最悪の場合、倒壊の危険もあります。また、落雪にも注意が必要です。積もった雪が太陽熱などで溶けて雪水となり、ダクトに流れ出るフラットな屋根にしたり、熱で雪を溶かす融雪システムを設置したりするなどの対策が、ポイントになります。
-
資料請求(無料)
カタログ請求はこちら -
お近くの展示場/来場予約
都道府県を選択
寒冷地に適した住宅にするメリット
寒冷地に適した住宅にすることには、多くのメリットがあります。具体的にどのようなメリットがあるのか、解説します。
ヒートショックを防ぐ
ヒートショックとは、主に急激な温度差が原因で血圧が大きく変動し、身体がダメージを受けることです。めまいを起こすだけでなく、失神、心筋梗塞や脳梗塞など重大な病気を引き起こすリスクがあります。前項でも少し触れましたが、高断熱・高気密の住宅は部屋間の気温差が少なく、ヒートショックのリスクが軽減されます。
結露やカビ・ダニを防ぐ
室内の温度と外気温の差によって生じる結露は、カビやダニの発生や増殖を引き起こします。床や壁の表面温度を一定に保てる住宅は、外気温の影響による結露が発生しにくく、建物の劣化を防ぐとともに、結露が原因となるカビやダニの発生も防ぐことができます。
アレルギー対策になる
カビやダニは、アレルゲン(アレルギーの原因となる抗原)になります。カビやダニの増殖は、アトピー性皮膚炎やアレルギー性鼻炎、気管支ぜんそくなどの症状の発生・悪化を促す恐れがあります。逆に、結露を防ぎ、カビやダニの発生を防ぐことで、結果的にアトピー性皮膚炎や気管支ぜんそくの症状を緩和できるなど、健康面の効果が期待できます。
-
資料請求(無料)
カタログ請求はこちら -
お近くの展示場/来場予約
都道府県を選択
寒冷地で住宅を建てるときの施工会社はどう選ぶ?
寒冷地の住宅に強い、信頼できる施工会社の選び方について、詳しく解説します。
寒冷地での施工実績を確認する
前述してきたような寒冷地に適した高断熱・高気密の住宅は、高度な技術によって建てられます。また、施工会社ごとに得意とする工法が異なります。住宅を建てるエリアにおいて豊富な施工実績のある会社から選ぶのが、安心です。
住宅性能の基準を確認する
施工会社ごとにさまざまな住宅性能の基準を設定しており、それに基づいて設計・施工しています。特に確認すべき基準として、「C値」「HEAT20」「ZEH」の3つを解説します。
「C値」(単位:㎠/㎡)とは
家にある「すき間の度合い」を数値で表したものが、C値です。C値が低いほど、すき間が少なく高気密な家と言えます。気密性を配慮していない一般的な住宅のC値は9~10㎠/㎡程度と言われており、次世代省エネルギー基準では5㎠/㎡以下を「高気密」として認定しています。寒冷地では、その基準をはるかに上回る0.5㎠/㎡以下を満たしていると、よりよいでしょう。
「HEAT20」とは
「HEAT(ヒート)20」とは、一般社団法人 20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会が定めた断熱性能を表す基準です。HEAT20では、日本を8つの地域に区分し、それぞれの気候に適した断熱性能の基準値を定めて、G1、G2、G3の3つのグレードで評価しています。G3は2019年に新たに設定されたグレードで、最も断熱性能が高くなります。G2以上に対応した施工会社を選ぶのがおすすめです。
参考:一般社団法人 20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会
http://www.heat20.jp/heat20towa.html
「ZEH」とは
ZEH(ゼッチ)とは、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(Net Zero Energy House)の略称で、経済産業省が策定しました。ZEHは、断熱性・気密性が高い外皮と高効率な設備によって、室内環境を良い状態に保ちつつ、太陽光発電などを利用しエネルギー収支ゼロを目指す住宅です。このZEHに対応した施工会社を選ぶのもおすすめです。
-
資料請求(無料)
カタログ請求はこちら -
お近くの展示場/来場予約
都道府県を選択
寒冷地の住宅の費用は?
寒冷地に適した高断熱・高気密の住宅は、高断熱・高気密でない住宅に比べて、多くの施工費がかかります。設計や設備、施工会社によりますが、高断熱・高気密の住宅では坪単価当たり3~5万円プラスになるのが目安です。高性能にするほど費用も大きくなるため、性能と費用のバランスを考慮するとよいでしょう。
毎年の光熱費を考えると結果的にお得
高断熱・高気密の住宅は建てるときにコストがかかりますが、光熱費(冷暖房費)の削減が可能です。 住宅生産団体連合会のデータによると、例えば北海道札幌市の場合、高断熱・高気密でない住宅の年間の光熱費約39万3000円に対して、一般的な高断熱・高気密の住宅なら約33万3000円で済み、年間約6万円の削減につながるという試算があります。さらに「ZEH」など高度な住宅なら、年間の光熱費は約20万8000円で、年間約12万5千円の削減になるそうです。このように、数十年単位で考えると、初期費用がかかっても結果的にお得になる可能性があります。
引用:快適・安心なすまい なるほど省エネ住宅|一般社団法人 住宅生産団体連合会
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/shoenehou_assets/img/library/naruhodosyouenejuutaku.pdf
-
資料請求(無料)
カタログ請求はこちら -
お近くの展示場/来場予約
都道府県を選択
まとめ
寒冷地の住宅に共通する特長として、高断熱と高気密を中心に解説してきました。記事内でも触れた通り、高断熱・高気密の住宅を建てるには、高い技術と豊富な実績が必要です。
日本ハウスHDでは、C値0.5㎠/㎡以下の高気密住宅やHEAT20 G2レベルの高断熱住宅など、寒冷地に適した住宅を数多く手がけてきました。断熱性・気密性の高い住宅に興味がある方は、ぜひご相談ください。
-
資料請求(無料)
カタログ請求はこちら -
お近くの展示場/来場予約
都道府県を選択