檜と日本人
日本書紀に記された理想の木材「檜」
檜と日本人のつながりは、日本書紀にも記されているように古くから伝えられています。 日本書紀にはこうあります。「杉と樟は、船を造るのによい。槇は棺を造るのによい。そして檜は宮殿をつくるのに最も適している」 これは、古来より日本人が、木材としての檜の魅力を見出していた証と言えるでしょう。
宮大工にとって、木といえば檜
「檜があったから、法隆寺が千三百年たった今も残ってるんです。檜がいかに優れた木か、昔の人は知っておったんです」。
法隆寺の昭和大修理、薬師寺西塔の復元を手掛けた棟梁として知られる斑鳩の宮大工、西岡常一さんの言葉です。世界最古の木造建築が、今なお現存している事実は、建材としての檜の実力を雄弁に物語っています。
「宮大工にとって、木といえば檜です」と西岡さんは言います。緻密で狂いが少なく、群を抜く強度・耐久性を持ち、しかも木目も美しく芳香も豊か。太古より神社仏閣には欠かせない建材とされてきた檜は、まさに「神の木」。檜こそ、「ほんとうの木」の頂点に立つものといえます。
“檜舞台”は一級の証
“檜舞台に立つ”などの表現に使われる檜舞台とは、江戸時代の歌舞伎に由来します。その当時から檜は高価な建築材であり、檜造りが許されるのは幕府公認の舞台だけでした。そこに立つことは一流の役者であることの証明でもありました。
いまでもオリンピックの様な晴れのステージを「檜舞台」にたとえて、そこに立つ事を「世界の檜舞台に立つ」といったりします。
檜が日本人にとって、どんなに貴重なものであったかを示す言葉です。
日本ハウスHDでは“木魂祭”を実施中
大黒柱を山に入って選び、木と山の神に感謝して伐採し、生涯その木と共に住まう。
生涯一度の家づくりだからこそ使う素材から関わり、住まいに対する思い入れや愛着を深めることができます。子どもたちにとっても実際に木を切ってみるという事は貴重な経験であり、自然との関わり合いを学ぶ良い機会となります。
第1回ウッドデザイン賞
「ハートフルデザイン部門」受賞