モダン和風の家
ダイナミックな吹き抜けの大空間と
リゾートホテル風の中庭をもつ家
佐賀県佐賀市・F様邸
- 家族構成
- ご夫婦・子ども2人
- 敷地面積
- 478.67m²(144.80坪)
- 1階床面積
- 213.64m²(64.50坪)
- 2階床面積
- 55.00m²(16.60坪)
- 延床面積
- 268.64m²(81.10坪)
外観デザイン
端正な佇まいの中に開放的な空間を内包
田園風景に囲まれた郊外の住宅地に建つF様邸。軒の出の深い大きな屋根と木目をあしらった独立壁が、どこか日常とは別のゆったりとした時の流れを感じさせます。
和の趣を基調としながらシャープに構成されたモダンな外観。閉じた部分と開放的な空間の絶妙なバランスが印象を和らげ、近隣の景観に馴染んでいます。
植栽を配したアプローチから独立壁を一歩くぐり抜けると、そこはもうご家族だけのプライベートな空間に。
初めて訪れた人なら、平坦な住宅地の中で突然別世界に足を踏み入れたかと錯覚してしまうでしょう。
まさに「隠れ家」と呼びたくなる、心憎い演出です。
中庭ごしにのどかな田園風景が望める絶好のロケーション
夫のこだわり
現しの梁が架かるダイナミックな吹き抜けの大空間
F様邸は、築70年の古い家からの住み替えとして建てられました。
「本家の長男なので仏壇を守る責任がありますから」とおっしゃるF様。自分で住むとはいえ、家系を受け継ぐにふさわしい風格のある家にしたいという気遣いもありました。
リビングは「老舗旅館のような、黒光りする柱や梁が見える、大きな吹き抜けにしたい」というイメージをもとに設計。LDKを勾配天井とし、回廊も含めて最も高い部分はほぼ5mに達するダイナミックな空間となっています。
襖と窓を開け放つと中庭と一体になる大きなリビング
光と影の演出が美しい玄関
明るいロフトは収納やゴルフの練習に活用されています
妻のこだわり
バリのリゾートホテルのような中庭を
一方、「バリのリゾートホテルのような中庭がほしい」というのが夫人のご要望でした。東からの日差しをたっぷりと受ける中庭は、水を張った水盤の真ん中にステージがあるというスタイルです。中庭を巡る回廊はほぼ全面がガラス窓となっているため、開放すれば中庭と室内がひと続きとなり、大勢のお客様を招いてのホームパーティーにも活躍します。
ご夫婦で異なるこだわりを融合するために、リラックススペース(LDK)、パブリックスペース(和室)、プライベートスペース(寝室、子ども室)をそれぞれ小さな村=Minimum Villageと捉えて配置し、総合的にデザインされた空間は、ライフスタイルにもぴったりとマッチしています。
中庭の水盤はバリ島のリゾートホテルをイメージ
中庭に面した幅広の廊下が「異空間」をつなぐ役割を果たします
住み心地
時を重ねた素材の心地よさと温かさを満喫
F様がこだわったのは間取りやデザインだけではありません。床は杉のムク材を使い、壁は藁すき入りの珪藻土を塗りこむなど、自然の素材をふんだんに使用し、健康や安全にも配慮されています。
以前のお住まいの建具や家具の一部を利用されているので、そうした部材の味わいが、自然素材の室内によく馴染んでいます。
「古い家具や建具は子どもの頃から見慣れたものですからね。親戚が集まると昔話に花が咲きます。家は新築ですけれど、何だか懐かしい不思議な気持ちになりますね」と感慨深げにおっしゃるF様。
中庭から差し込む光、回廊を通る風、そして懐かしい家具や建具の手触り。こうした五感に響く要素のひとつひとつが心地よい住まいとなりました。
古い建具が思い出を次の世代に受け継いでいきます
営業担当者のコメント
ご夫婦ともにご多忙な中でのお打合せでしたが、いつも明るく前向きで、私どももお会いするたびに元気をいただきました。外見だけでなく、家族や家系を大事にされるお気持ちが家づくりに込められており、F様ならではの思い出がたくさん詰まった、素晴らしいお住まいになりました。
設計担当者のコメント
ご夫婦のこだわりは異なっているようで共通する部分も多かったため、基本的な提案はすぐに納得していただけました。以前の家の家具や建具をうまく融和させるために、各部材の質感まで工夫しています。昼と夜、季節の違いで雰囲気が変わるところも住んでいて楽しんでいただけると思います。