LOCATION
ロケーション

五稜郭奉行所

近代日本の起点となった街、「函館」。
和洋折衷の文化を開花させ、
豊潤な環境を創造。

日米和親条約によって、開かれた函館港。
日本の経済と文化の中心へ。

江戸時代、幕府が函館に奉行所を設置。明治以降は、開拓使函館支庁が置かれるなど、政治経済、文化の中心地となってきた場所。日米和親条約の締結で日本では下田と函館が開国・開港によって諸外国文化が流入。その後、米、蘭、露、英、仏の欧米５カ国と修好通商条約が締結され、函館は長崎、横浜とともにわが国最初の対外貿易港としても開港しました。この影響により、欧米諸国の領事館が新築されたり、キリスト教会が建てられるなど、異国情緒豊かな町並みが形成されました。日本でも稀有の貴重な財産となっており、現在の豊潤な文化の環境の礎となっています。

欧米への監視と奉行所を兼ねて、
建築された城郭「五稜郭」。

欧米諸国への対応や開港場の統治、蝦夷地防衛などを目的に、明治直前の元治元年（1864年）に建てられた城郭「五稜郭」。蘭学者・武田斐三郎によって、16世紀頃にヨーロッパ各地で造られた「城塞都市」をヒントに、7年の月日をかけて建築されました。近世ヨーロッパ式城郭の特徴的な構造である「稜堡」（城壁の外に向かって突き出した角の部分）が5カ所設置されていることによる五稜星形の平面形状から「五稜郭」と呼称されています。

■擬洋風建築（和洋折衷）

擬洋風建築のイメージ
欧米文化の影響を受けたことで、建物や街並みに今もその面影を留めています。旧函館区公会堂をはじめとする重要文化財とともに、一部洋式を取り入れた和洋折衷の建物として、太刀川家住宅店舗や旧金森洋物店などが文化財として残っています。

近代日本の礎を創造した舞台。
「和」の文化を大切に継承する街。

幕末の「函館戦争」の舞台。土方歳三終焉の地であり、新たな日本誕生の地。

江戸時代最後の年の慶応4年（1868年）から、2年間にわたって全国で起こった戦い「戊辰戦争」の、最後の戦いが函館戦争と言われ、江戸城が無血開城し、旧幕府軍は江戸幕府がなくなった後に行き場のない武士のために、北海道を開拓して蝦夷共和国を作ろうとしていました。明治2年（1869年）の5月、土方歳三らが率いる旧幕府軍は、戦艦による海での戦いの函館湾海戦に敗れ、市街の「弁天台場（弁天岬）」で最後の決戦を迎え、「一本木関門」付近での戦いの最中に馬上で銃に撃たれて、35歳の若さでこの世を去ります。これを節目に約260年の江戸時代が終わり、明治時代が幕を開けることで、日本は近代化の時を迎えるのです。

古戰場函館五稜郭街道の碑
■古戦場函館五稜郭街道の碑

古戰場函館五稜郭街道の碑

土方歳三らの旧幕府軍は松川街道を駆け抜けて戦ったと言われており、その松川街道と行啓通裏が交わったその先に五稜郭があります。松川街道を駆け抜けて一本木関門跡くらいで銃弾に倒れ、戦死したと言われています。その松川街道と行啓通裏が交わるので、市電「五稜郭公園前」駅の近くの交差点にこの石碑が、約36年前に五稜郭商店街振興組合が、地域の歴史を生かした商店街の活性化を図るため、設置されました。

天皇家ゆかりの「行啓通り」。
皇太子時代に現上皇陛下も愛された街並み。

五稜郭の交差点から北海道新聞社に向かって続く道道五稜郭公園線を「行啓通り」と呼びます。「行啓」とは皇后・皇太后・皇太子・皇太子妃が外出されることを表す言葉。大正11年には、当時摂政宮であった昭和天皇が行啓され、この道を通ったことからこの名称が付けられました。また、ご成婚前の昭和33年7月には、当時皇太子であった現上皇陛下も行啓され、湯の川にある旅館に宿泊され、函館の名物とも言える新鮮なイカのお刺身を召し上がられたということです。天皇家に縁のある由緒だ正しい通りとして市民に愛されています。

歴史の転換点となった「五稜郭」に
隣接した「本町」。
函館の街の中心として進化を続ける街に。

多くの北海道民、函館市民に愛されている、
老舗百貨店「丸井今井」。

「丸井今井」は、越後三条出身の今井藤七が明治5年に札幌で開いた小間物商がルーツとなっており、明治7年には店舗を新設して丸井今井呉服店とし、明治25年に函館末広町に函館丸井今井呉服店を開業。昭和44年に現在の本町に移転して53年、今年創業131年を迎え、今も多くの函館市民がお買い物などの際に利用する地元の百貨店『丸井さん』として老若男女に愛されています。

函館市民の老若男女が憩い、学び、交流する場。「Gスクエア」を含んだ複合商業施設『シエスタハコダテ』。

商業施設、公共施設住宅を兼ね備えた新しいタイプの複合施設。地元市民はもちろん、観光客で賑わっています。地下1階～3階までは道内イチの売り場広さを誇り、冷凍食品も扱う「無印良品」、1階には「スターバックスコーヒー」、アイウェアブランド「JINS」が南北海道で初めて出店。4階には、GLAYのからくり時計があるコミュニティスフリーペース「Gスクエア」があり、学生は学習スペース、高齢者などは生涯学習スペースとして利用されています。